2018/08/01

博多 冷泉荘 に学ぶ

博多上川端にある築60年という建築物、『冷泉荘』。
博多では一般の皆さんが知っているレベルの有名な建物。
なにも寺社仏閣などではではなく、一般の個人が所有している賃貸マンション。
先代から譲り受けた、廃墟に近かったらしい建物を、
ユニークな運営方法とリノベーション、そして広報で
年間2万人が訪れる地域の名所にまで育てたことで
さらに各地の自治体や研究機関、メディアにも注目されている。

今回は冷泉荘の主催者であるオーナーと少し知り合いという、
ウチのお客様の見学に便乗し、博多までご一緒させてもらう。

齢60歳の冷泉荘、賃貸住宅で日本の初期の鉄筋コンクリート建築にチャレンジする、
現場職人の試行錯誤や工夫が見え隠れする秀逸な建築。
そもそも見ごたえのある建築ではある。
加えてコストと視覚効果まで考え抜かれた耐震補強工事で、
あと40年は寿命と経済活動が確保できたとのこと。

主催者の考えるリノベはボクたちが考えるリノベとはすこし異なり、
入居者が使い込む中で必要な手当てを積み重ねていく。
それが建物の文化となり企業文化となり、リノベの骨子となっているような。。。。
入居者との価値観を見ごとに共有しているひとつのエピソードに、
「きれいな改修をすると入居者からクレームがあがる。」らしい。

御親切に長時間を割いて建物案内と運営のお話をしてくださった、
株式会社スペースRデザインの吉原勝己社長の柔軟な発想と運営哲学に
強くインスパイアされた貴重な体験。
吉原さん本当にありがとうございました。

お声がけいただいた吉田オーナーにも深く感謝です。


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