2022/09/28

南の御伽の国

旅の目的のひとつ、スペイン南部の街グラナダ。
初めて訪れたのは30年以上むかしになる。
カトリックの国に残ったイスラム朝最後の砦に、威厳と悲愁を感じた事を思い出す。
その後仕事でも訪れる機会を幾度か得たが、
特にアルハンブラ物語を読んで以来、
この街、この城がおとぎの国だといまもって思えている。
今日、アルバイシンの丘に登り、グラナダの夕日を数時間待ち続けた。
夕刻、そぞろスペイン人や観光客も集まりはじめ高台の広場が賑やかに。
谷の向こうから流れてくる冷たい空気と、周囲のざわつきが妙に心地よい。
そうこうするうち赤く染まったアルハンブラが谷の向こうに現れた。
三姉妹の棟も赤く燃えている。
変に名前だけが記憶に残る、
サイダ、ソライダ、ソラアイダ。
今にも塔の窓から彼女たちが下りてきそう。。。。